複数店舗を展開する飲食・接客サービス業のクライアントに向けて、店舗運営の中核を担う基幹システム(POS)を開発しました。

クライアント / プロジェクト概要

複数店舗を運営するサービス業の企業様です。来店受付から接客の割り当て、注文、会計、スタッフの給与精算、1日の締め作業までが紙・Excel・口頭連絡で回っており、店舗数の拡大に運用が追いつかなくなっていました。単なるレジ導入ではなく、業務フロー全体を支えるシステムをご依頼いただきました。

課題

  • 会計・給与・日計の集計が手作業で、営業終了後の締めに長時間かかっていた
  • 時間帯・曜日・来店経緯などの条件で変わる複雑な料金体系が属人化し、受付時の判断ミスが売上ロスに直結していた
  • 接客中のテーブルとスタッフの状況が責任者の頭の中にしかなく、店内で共有できていなかった
  • 汎用のPOS製品では業態特有の料金・給与ルールに対応できなかった

ご提案・アプローチ

パッケージ製品のカスタマイズではなく、業務フローそのものをシステムに落とし込むフルスクラッチ開発をご提案しました。

  • 来店客用のセルフ注文タブレットと、スタッフ用の管理端末の2系統で構成
  • 受付 → 接客割り当て → 注文 → 会計 → 給与精算 → 日次の締め、を1つのデータの流れとして設計
  • クラウドではなく店舗内ネットワークで完結する構成とし、ネット障害時も営業が止まらず、月額のランニングコストもかからない形に

制作のポイント

  • 料金ルールを「コード」ではなく「データ」に置いた設計。 時間帯×曜日区分×来店経緯など9条件の組み合わせ(900通り超)を設定表として持たせ、料金改定やイベント追加をシステム改修なしで運用できるようにしました
  • 確定した会計・給与はスナップショットとして保存。 後から単価やルールを変更しても過去の確定額が変わらない、「揉めやすい数字」を守る設計です
  • 削除はすべて論理削除とし、入力ミスの訂正画面を4種用意。 現場の柔軟さと記録の追跡性を両立しました
  • キッチンプリンタへの印字は非同期ジョブ化。 プリンタの紙切れや障害で注文が止まらず、失敗分は追跡・再印字できます

制作の流れ

  1. ヒアリング:店舗に伺い、受付から締めまでの業務フローと料金・給与ルールを棚卸し
  2. 設計:業務データを29テーブルに整理し、画面・権限・端末構成を設計
  3. 制作:約3ヶ月・6名のチームで開発。月次で機能をまとめてリリース
  4. 納品・運用:店舗内サーバーへ導入し、店舗PC間の移行手順書まで含めて納品

成果

  • 営業終了後に手計算していた給与精算・売上集計が、画面上の確認と印字だけで完結するようになりました
  • 締め作業は「売上・給与・仕入れ」を1画面で確認 → 確定の流れに集約され、未完了項目の警告で締め漏れも防止
  • 約24画面・約130のAPIからなる基幹システムを約3ヶ月で稼働開始