店舗基幹システムの中核機能として、複雑な給与体系を自動計算するエンジンを開発しました。毎営業日の手計算をなくし、その日のうちに明細を渡せる精算フローを実現しています。

クライアント / プロジェクト概要

複数店舗を運営するサービス業の企業様です。スタッフの給与が「時給×勤務時間」では終わらない複雑な体系(売上に応じた歩合、役割ごとのバック率、時間帯による時給切り替え、日払い・月払いの併存)で、毎営業日、担当者が数十名分を手計算していました。

課題

  • 給与体系が「時給制・歩合制×日払い・月払い×勤務時間帯」で細かく分岐し、計算が属人化していた
  • 手計算のため締めに時間がかかり、計算ミスがスタッフとのトラブルにつながるリスクがあった
  • 計算根拠が紙に残らず、後から「なぜこの金額か」を説明しにくかった

ご提案・アプローチ

給与ルールを1つずつヒアリングして仕様として文書化し、計算エンジンとして実装しました。「計算できる」だけでなく「後から説明できる」ことを重視し、計算結果は内訳付きの明細として保存・印字できる形にしています。

制作のポイント

  • 保証額との比較ロジックを内蔵。 計算結果と最低保証額の高い方を採用する、といった現場の取り決めをそのままコードにしました
  • 時間帯の境界をまたぐ勤務を自動分割。 深夜帯の時給切り替えや日をまたぐシフトなど、営業時間が深夜に及ぶ業態特有の時刻処理を正面から扱っています
  • 確定した給与はスナップショット保存。 後から時給や歩合率のマスタを変更しても、確定済みの金額は変わりません
  • プレビュー → 再計算 → 確定の3段階。 確定済みの二重処理はシステム側で防止し、確定と同時に明細の印字ジョブが走ります

制作の流れ

  1. ヒアリング:給与ルールを網羅的に聞き取り、例外パターンまで仕様化
  2. 設計:控除・手当・歩合の計算順序を整理し、明細の保存形式を設計
  3. 制作:計算エンジンと給与画面・訂正画面を実装
  4. 納品・運用:実データでの検算を経て稼働開始

成果

  • 毎営業日の手計算がなくなり、日払いスタッフへの精算がその場で明細付きで完結するようになりました
  • 計算根拠が明細として残るため、金額に関する問い合わせにも即座に答えられるように
  • 給与という「間違えられない領域」をシステム化したことで、担当者の心理的負担も軽減